ダイビング時の口呼吸のポイント
ダイビング中の口呼吸は、ダイビングを始めるにあたって基本のスキルです。ダイビング中の呼吸は独特なので、まずは頭の中でしっかりとポイントを抑え、練習して慣れることが大切です。正しい呼吸法を身につけることで、よりダイビングが楽しめます。ここではダイビング時の口呼吸のポイントを紹介します。
ダイビング中は口呼吸が必須
ダイビング中は、レギュレーターと呼ばれる専用の呼吸器を使用して水中で口呼吸をします。目と鼻は水中眼鏡で覆われるため、普段の生活と同じような鼻呼吸はできません。口で吸って口で吐く、口呼吸が基本です。
まだダイビングを始めて日が浅い人は、レギュレーターを使った口呼吸に抵抗を感じやすく、自然な口呼吸がなかなかできません。そのため、鼻から空気を吸ってしまって水中眼鏡の中に水が入ったり曇ってしまったりして、パニックになる…という話はよく聞きます。
ダイビング中は常に口呼吸であることを意識して、上手な呼吸法をマスターしましょう。
ダイビング時の口呼吸のポイント
深呼吸を繰り返す
レギュレーターを使った呼吸は、吸っているわりにあまり空気が入ってこない…と感じる人も多いです。ホースを通して空気が送り込まれるため、普通に呼吸するよりも空気が入ってくる量は少ないです。そのため、慣れないうちは呼吸のしづらさを感じます。
呼吸がしづらいと感じたら、焦らず落ち着いて深呼吸をしましょう。ゆっくりと、深く息を吐く、そしてそのまま吸う…という呼吸を繰り返します。ここでポイントなのが、息を吸うときよりも最後まで息を吐ききることを意識する、という点です。息をしっかり吐ききれば、その分新鮮な空気・酸素がより多く体内に入ります。
深呼吸はリズムを意識するとより行いやすいです。3秒ぐらいかけて「1.2.3」と数えながら息を吸い、吐くときも「1.2.3.4.5」と5秒ほどかけてゆっくりと吐ききります。リズムがつかめると、深呼吸も上達します。
呼吸は絶対に止めない
ダイビング中に呼吸を止めると、さまざまな危険が伴います。肺が過膨張することによる障害が起きやすくなるため、絶対に呼吸は止めないように気を付けてください。特にパニックになるとつい呼吸を忘れてしまいますが、一旦泳ぎや動きを止め、まずは深呼吸をしましょう。
口呼吸の練習は陸でもやっておこう
口呼吸は、陸でも練習ができます。姿勢を正して椅子に座り、口を使って大きくゆっくりとした呼吸を繰り返してみましょう。口呼吸に慣れてきたら、底をくりぬいたペットボトルやストローを使って、鼻をつまんで鼻呼吸ができない状態を作り、口だけで深呼吸ができるように練習します。息をしっかりと吐ききってから、3秒で息を深く吸う、そして5秒ほどで息を大きく吐き出す…というイメージで行うと、口呼吸が上達します。
ある程度口呼吸ができるようになったら、次はスノーケルを使った練習もおすすめです。お風呂に入り、スノーケルを口にくわえて顔を沈め、口で呼吸をします。鼻呼吸をすると水が入ってしまうため、自然と口呼吸ができるようになります。
スノーケルを使う場合、口から空気を吸って鼻から水中に吐くという練習をすると、水中でマスクに入った水を外に抜く、というマスククリアの練習もできます。いざというときに焦らず対処できるように、呼吸法とともにマスターしておくと役立つでしょう。