取得するメリット&体験ダイビングとの違い
ダイビングの本当の楽しみを味わうなら、ぜひ取りたいダイビングライセンス(Cカード)。
ライセンスを取得する必要性とメリットをまとめてみました。体験ダイビングとファンダイブの違いにも触れています。
ライセンスを取得するメリット&体験ダイビングとの違いとは?
ダイビングを楽しむために欠かせないのが、Cカードと呼ばれるライセンスカード。一定の講習を受けることで、世界中の海でダイビングが楽しめるのがライセンス取得の大きなメリットです。
ライセンスを取らなくても、体験ダイビングを楽しむことはできます。でも、ライセンスを持ってる人のダイビングとはまったくの別モノ!
ここでは、体験ダイビングとライセンスダイビングの違い、そしてダイビングライセンスを取得するメリットについてまとめてみました。
体験ダイビングとは
体験ダイビングは、水中の楽しさを体験してみたいという人、ダイビングのライセンスを取得したいと考えているけれど、まずはどんな雰囲気なのかを体験したいという人などに向けて提供されているプランです。
講習では、機材の使い方や簡単な「ハンドシグナル」と呼ばれる水中でのサインなどを覚えます。
水中では当然ながら会話ができないので、水中でインストラクターに伝達するためにハンドシグナルは重要です。
その後、浅瀬で海に潜る練習を行います。
海に潜る方法として陸から歩いて海に入る「ビーチエントリー」という方法と、船から海に背中から飛び込む「ボートエントリー」という方法があり、ボートエントリーの場合は水面で浮きながら泳ぐ練習も行います。
体験ダイビングで潜る水深は、およそ5mほど。
ライセンスを持っている人がダイビングを行うよりも浅い水深での体験になりますが、これまでダイビングを経験したことがない人は5mでもかなり深く感じると思います。
潜る時間は30~40分ほどが一般的です。
体験ダイビングでは水中の魚たちや水を通ってゆれるきれいな太陽の光など、陸上では味わえない景色を堪能できます。
体験ダイビングの費用はショップによって異なりますが、8,000円から12,000円前後が平均のようです。
ライセンスを取得するのがオススメ!
体験ダイビングで海の魅力に目覚めてしまったなら、ダイビングのライセンスを取得することを強くおすすめします。
昔と比べるとライセンス取得費用はかなり手頃になりましたし、さまざまなダイビングツアーが展開され、ダイビングの魅力をより深く味わえるようになりました。
旅行先でダイビングをしたいと思っても、すべてのショップで体験ダイビングを行っているとは限りませんし、海外ではライセンスを持っていないとシュノーケルしかできないというケースもあります。
機材を持っていなくても、ライセンスカードがあればすぐにダイビングを楽しめるのもダイビングの魅力です。
何といっても、ライセンスは日本だけでなく海外でも使えるのが大きなメリット。海外に出かけて、その国の海を楽しむことができるなんて最高だと思いませんか?
海外で使えないCカードには注意!
Cカードを発行している団体は、世界中にたくさんあります。しかし、中にはどの団体にも属さないダイビングショップなどが勝手に発行しているようなカードもあります。そういった団体は実績も信用もないので、海外では通用しないことも。
世界中で通用するCカードは、世界的に信用のある団体の発行するものを取得するのがベスト。PADIやSII、NAUIなど、どこでも使える団体のCカードが取れる講習を受けることを強くオススメします。
スクーバライセンスについて
スクーバライセンスは最も初歩的なダイビングライセンスです。事前学習は必要ですが、1日~2日程度で取得できます。
条件は15歳以上(ジュニアは10歳以上)です。一部の国家資格のように難しい試験があるわけではなく、決して取得へのハードルも高いものではないでしょう。ダイビングの基本を学び、簡単な潜水をしたい方にはうってつけです。
また、短期間で取得できるスクーバライセンスには「PADI」と「NAUI」の2種類があります。
PADIはアメリカで設立された世界最大規模の団体で、ダイビングを楽しむことが主なコンセプトDeす。ダイビングもインストラクターの引率のもと、深海12mまで潜れます。
一方、NAUIは同じくアメリカの設立された団体ですが、スキル開発が中心のコンセプトです。PADIのスクーバーライセンスと比べて、やや幅の広いスクーバーダイビングが可能で、Cカードの発行もされます。
このCカードの「C」はcertification(認定)の略で、ダイビングを行うために必要なスキルや知識の習得の証です。
スクーバライセンスで潜れるスポット
スクーバーライセンスの潜水の深さはPADIが12m、NAUIでも18mの制限があります。
せっかくダイビングを楽しむのであれば、その制限の範囲で海の生体と触れ合えるスポットに行きたいものです。そこでおすすめしたいのは奄美大島や伊豆。特に伊豆には初心者向けのスポットが多く、富戸は波が穏やかで様々な海洋生物との出会いが可能です。
取得するメリット&体験ダイビングとの違い
ライセンスを取得するメリット
一生有効な資格
ダイビングのライセンスには、有効期限がないため、一度取得してしまえば一生役立ちます。取得後は更新する必要がないので、面倒な手続きは一回で済むのです。
また、紛失してしまった時や結婚して姓が変わった時、ライセンスカードの写真を変更したい時など、どんなタイミングでもライセンスを再発行できます。
ただし、ダイブマスターやインストラクターといったプロレベルのライセンスを取得する場合は、1年ごとの更新が必要です。
海外でもダイビングを楽しめる
ダイビングのライセンスは海外でも有効です。そのため、海外の海でもダイビングを楽しむことができます。海外でも有効なライセンスの認定団体は、PADI・SSI・NAUIなどです。
これらの団体はダイビング業界で世界的に認知度が高いため、ライセンスを取得すればほとんどの国でダイビングを楽しめるでしょう。
海外でも有効なライセンスは、日本で取得することが可能です。認定団体によって潜れる水深が異なるので、ライセンス取得コースを用意しているダイビングスクールや、各団体の公式サイトでチェックしましょう。
体験ダイビングとライセンス所有者の違いはこれ!
基本レッスンを毎回受ける必要がない
体験ダイビングの場合、海に潜る前に浅瀬で器材の操作方法やハンドシグナルのレッスンを行います。何度体験ダイビングを経験している方でも毎回同じ基本レッスンを受けなければいけません。
一方、ダイビングのライセンスを取得すると、自立したダイバーとして認められます。そのため、潜る前に基本レッスンを受ける必要がありません。インストラクターが横についていなくても大丈夫なので、自由に泳ぎ回ることができ、ダイビングを堪能することができます。
潜れる深さが違う
体験ダイビングの場合、潜れる限界は6~12mほど。カクレクマノミやウミガメを見るには十分な深さです。最大水深は12mですが、実際には安全のために水深5m前後までしか潜れないことが多くあります。
一方、ライセンスを持っていると18~40mまで潜ることが可能です。初級ライセンスで潜れる15~18mの辺りでは、扇のように広がるサンゴ礁や大きな魚の群、ウミウシといった鮮やかな生き物を堪能することができます。
中級・上級のライセンスを取得すると、最高40mの深さまで潜ることが可能です。40m付近になると美しい魚礁と化した沈没船が多く存在しており、陸上では見られない景色を間近で見ることができます。
ダイビングの指導団体について
ダイビングの指導団体は、世界的に有名なものからまだ日本であまり知られていない団体など色々あります。ダイビングのライセンスは、国家資格ではなく民間の指導団体が認定する資格であり、ダイビング指導団体の講習を受けることによって会得できるのがポイントです。
実践で学んだり、学科をEラーニングで取得したりできる団体もあるので、忙しい人でも自分のペースで勉強できるでしょう。
Cカードは日本では30以上、海外も含めると40の団体から発行されており、どのインストラクターに講習を受けてCカードを取得するかによって所属する団体が変わってきます。
ライセンス取得するためにはどうすればいいのか。ダイビングの指導団体について詳しく解説していきます。
ダイビングには指導団体が複数ある
このCカードを持っていれば世界中で通用するという指導団体を5つ紹介します。
- PADI
- NAUI
- SSI
- BSAC
- CMAS
PADI、NAUI、SSIはアメリカで、BSACはイギリス、CMASはフランスに本部を置いています。基本的なプログラムは共通ですが、それぞれ異なる指針や理念に基づいたカリキュラムを構成しているのが特徴です。
PADI
日本を含む世界9ヶ国にエリアオフィスがある世界最大のダイビング指導団体です。世界のダイバーの内7割がPADIダイバーと言われるほど世界的に信頼されています。
NAUI
歴史の古い指導団体であり、世界初スキューバ・ダイビングの指導組織をきっかけとしてダイバー育成団体として活動開始しました。最も大事な人を任せられる信頼と教育を通じ、
安全な実践によるダイビング技術を指針としたカリキュラムを提供しています。日々のスキル開発に力を入れているのも特徴です。
SSI
世界中の誰でも、スキューバダイビングを学べる事を実現した指導団体です。アメリカにおけるCカードのシェアは、PADIに次いで2位の実績を持っています。
Cカード取得については経験を最重要視しており、他の団体よりも潜水時間等が多いのがポイントです。SSIでのライセンス取得は、グレードが高いとされています。
インストラクターのスキルを維持するため、個人活動禁止を禁止し、ショップに所属必須を掲げているのも特徴の1つです。
BSAC
BSACは歴史が古く、イギリス王室ととても深いかかわりがあるダイビング指導団体です。
指針として安全の最優先を第一としています。実際に海に潜って、どうすれば危険を自分の責任において回避できるかを学んだうえでライセンスを取得できるのがメリットです。
CMAS
CMASは水中活動国連とも言われている非営利組織です。
国際的な世界水中連盟であり、連盟している団体ごとにライセンスを発行しています。1985年にJCIAという日本の団体が加盟したことにより、CMASと日本の関係は始まりました。
日本で活動しているダイビング団体
日本には、日本独自に発展し続ける指導団体と、海外から来た指導団体が混在しています。世界的指導基準であるRSTCを持つ団体が出すライセンスを取得すれば、海外の海でもダイビングをすることができます。
JP
JPは日本人の気質や能力と日本の海の性質に合わせたプログラムと、海外の技術や理論を組み合わせた独自のカリキュラムを開発し、指導を行っています。日本において代表的と言えるダイビングスクールであり、多方面から絶大な信頼を得ているのが特徴です。
JUDE
JUDEは
ダイバーが主役という指針を掲げ活動しているダイビングスクールです。安全で健全な潜水を発展させ、広く行き渡らせ、会員同士の親睦を深めるために会員費や認定踏力量などの事業収益を活用しています。
どの指導団体のライセンスが有利というのは特になし
ほとんどのインストラクターは、主要な指導団体に所属しています。なので、
どの団体のライセンスが有利というのは特にありません。その指導団体がマイナーか有名かよりも、自分に合っていて、学びを続けられると思った団体を選ぶ方がいいでしょう。
ショップの雰囲気や対応、インストラクターの性格や相性により、自分の肌に合う合わないが出てくると思います。ライセンス取得に置いて大事なのはどの団体に所属するだけではありません。実際に教えてくれるショップやインストラクターについても知っておくのがおすすめです。
ライセンスを取得したいと思ったのなら、まずはさまざまなポイントを比較し、重視したいものは何かを考えながら探してみるといいでしょう。
ダイビングライセンスの講習内容
講習は、学科講習と実技講習に分けられます。一般的には学科1日、実技3日の計4日間で完了です。
学科講習
学科講習では、ダイビングの基礎知識として以下の内容を学びます。
- ダイビングによる体への負担
- 基礎的なダイビングスキル
- バディシステムについて
- 海中環境や生物
- トラブル時の対応
丸暗記するのではなく、理解度を重視しつつ学びましょう。いずれもダイビングを安全に行うには欠かせない知識であり、学科終了後の実技を効果的に行うのにも役立ちます。なお、学科講習は予習と集合学習の2つに分けられます。ダイビングスクールに申し込むとテキストや動画ソフトなどを渡されるので、最初に個人で予習をしましょう。
動画ソフトは5~6時間ほどが主流です。短期間に詰め込むのではなく、長期間かけて学習した方が身になるでしょう。また、予習でよくわからなかった部分はチェックしておき、集合学習でインストラクターに確認してください。
実技講習
プールで機材の取り扱い方、潜水・浮上などの基本的なスキルを学んだあとに、海洋実習を受けます。多くのダイビングスクールはプール1日、海洋実習2日でスケジュールを組んでいます。プールで一通り学んだ内容を、複数回のダイビングで身に着けるというイメージをもつとよいでしょう。
ダイビングは、1日に2回ずつ、計4回行うことが多いです。プールで学んだ内容を確認するところから始まるので、すぐ泳ぎ始めるわけではありません。難しい部分があれば、遠慮なくインストラクターに確認しましょう。海に潜ると、タイミングが合えばイルカや魚と泳げることもあり、ダイビングの素晴らしさを感じられます。
ダイビングライセンスの取得方法
ライセンス取得するには、どのような方法があるのか説明します。
都市型スクールとダイビングショップ型スクール
ライセンスを取得するには、学科と実技講習両方を受けねばなりません。受講手段を大まかに分けると、住まいから通える都市型スクール、海辺のダイビングショップ型スクールの2つに分けられます。
都市型スクールは通いやすくスケジュールが組みやすい一方で、費用がかさむ場合があります。キャンペーン情報や紹介者特典などをチェックしてみるとよいでしょう。ダイビングショップはリゾート地などにあるので通うのは少々大変ですが、自分のペースに合わせて受講したい、費用を抑えたいという人には向いています。
ダイビングスクールを選ぶポイント
ホームページや説明会でスクールの雰囲気を確認してください。また、一回あたりの受講人数も重要です。たとえば、じっくり指導を受けたいという人にはマンツーマンがおすすめです。自分に合ったプランがあるダイビングスクールを選びましょう。