ダイビングでの窒素中毒とは?窒素酔いの症状や予防法を紹介
スキューバダイビングをする際、窒素中毒や窒素酔いに気をつけなければなりません。窒素中毒の原因とは何か?主な症状や、万が一なってしまった場合の対処法、予防法について解説します。
スキューバダイビングの窒素中毒ってなに?
ダイビング中に起こる窒素中毒とは、高圧の窒素を吸うことによって判断力が低下してしまうことを言います。アルコールで酔ったような状態になることから、窒素酔いという言い方もします。
窒素中毒で気をつけなければならないのは、本人が窒素中毒を起こしていることに気づきにくいことです。自覚がないままダイビングを続けると、判断力がにぶっているためにエアの残量に気づけなかったり、方向を間違ったりする可能性があります。
窒素中毒の原因
陸上で吸う空気の約80%は窒素であり、普段から私たちは窒素を吸っています。しかし、スキューバダイビングではスキューバタンクの圧力が高い窒素を吸っています。これが血液中に溶け込むことで、麻酔のような作用が起こり、酒に酔ったような症状が現れます。
水中では水圧がかかり、水深が10m増すと1気圧ずつ増えるため、水深20〜30mあたりになると窒素中毒に注意しなければなりません。個人差はありますが、初心者でいきなり水深10mを超えるようなところへは潜らないようにしましょう。
窒素中毒の症状
窒素中毒は、アルコールに酔った感じに似ています。高揚感や幸福感があったり、身体の動きがにぶくなったりすることもあります。
思考力や判断力、反応などが低下してしまうので、方向感覚が失われて、時には上下の感覚さえなくなってしまうことも。
意味なく笑ったり、気分が落ち込んだり、パニックになったりすることもあるので、水中では重大事故に繋がる恐れがあります。
窒素中毒になってしまったら
窒素中毒は本人が自覚しにくいため、窒素中毒になることがあるという意識を持つことが大切です。もしもダイビング中に方向がわからなくなったり、ボーッとしたり、身体を思うように動かせなくなったりしたら、窒素中毒の可能性があります。
無理をしてダイビングを続けずに浅い場所へ移動するか、水面に向かって泳ぎましょう。慌てずゆっくり行動することが大切です。
またバディや一緒にダイビングしている人たちに窒素中毒の兆候が見られたら、すぐにインストラクターやガイドに伝えて、ゆっくりと浮上するか浅い場所に移動しましょう。
窒素中毒にならないために
窒素中毒を防ぐ一番の方法は、窒素中毒を起こす可能性のある25mより深いところへ潜らないことです。
窒素中毒の出る水深は個人差がありますので、水深25mより浅いところで窒素中毒になる人もいます。浅いからといって油断せずに、自分の体調をしっかり把握しておきましょう。
また、窒素中毒は麻酔作用と呼ばれる症状なので、薬やアルコールの影響も受けやすいです。前日に飲み過ぎたり、薬を飲んでいたりすると、窒素中毒になりやすいため、体調が悪いときには無理してダイビングをしないようにしましょう。
- ライセンスで世界中の海が遊びのフィールドに!おすすめダイビングスクール
- 初心者も免許取立ての方も気になるスキューバダイビングQ&A
- ダイビングのNG行為「煙幕」とは
- ダイビングのマスククリアとは?
- 快適なダイビングのためのウェットスーツ選び
- ダイビングの受講に合った季節はいつ?
- 潜る時間はどのくらい?減圧症ってなに?
- 東京のダイビングスクールの無料説明会に参加するべき理由5つ
- 良いダイビングスクールの選び方は?
- ダイビングは持病・疾患があってもできる?
- 器材は購入とレンタルどっちが得?
- ダイビング中にサメに襲われることはないの?
- ダイビングで気を付けたい日焼け対策
- ダイビングを楽しむための準備とケア
- アクセサリーを付けてダイビングを行う際の注意点
- ダイビング中にトイレに行きたくなったらどうすればいい?
- 妊娠中にダイビングはできるの?
- ダイビングでよく使うハンドシグナルとは
- ダイビングで雨が降った場合って決行できるの?
- ダウンカレント
- ウェットスーツの下に着るインナー(水着)の選び方
- かなづちや視力が悪くてもできる?
- 脱!ブランクダイバー~海に戻るのに大切なこと~
- 60歳から東京で始めるシニアダイビングの5つの魅力
- ダイビングは冬でもできるの?
- 生理の時でもダイビングは可能?
- ダイビングでのスクイズってなに?サイナススクイーズとの違いは?
- ダイビング中に起きる4つのトラブルとその対処法
- ダイビングは水深どのくらいまで潜るの?
- プール付きダイビングスクールを選ぶべき4つの理由
- ダイビング当日もおしゃれはできる?
- ダイビング後すぐに飛行機に乗るのはNG?
- ダイビング中に気を付けたい肺の過膨張障害とは
- ダイビングスクールのオンライン講習で基礎知識を学ぼう
- ダイビングスクルーは少人数制がよいといえる3つの理由
- スキューバダイビングの怖い体験と安全に潜るためのポイント
- ダイビングコンピューターの使い方や注意点
- ダイビングにログブックは必要?
- ダイビングでタンクが外れたときの直し方
- ダイビングで使うダイブコンピュータとは?
- ダビングでポイントへ行く時の船酔いの対処とは?
- 遠方(海外や沖縄)でライセンスを取ったんだけど?
- オクトパスブリージング(バックアップ空気源の使用)のやり方
- ダイビング中の迷子「ロスト」の対策
- どんな危険生物がいるの?
- 喘息がある場合のダイビングにはどんなリスクがあるの?
- ダイビングで気を付けること
- ダイビング前後におすすめのストレッチ
- ダイビングで傷んだ髪の毛をケアする方法とは?
- ダイビング中に頭痛が起きた場合の対策はどうすればいい?
- 初心者は知っておくべきダイビング中の鼻血と原因
- ダイビングに必要なスキル「中性浮力」とは
- 都市型ショップとリゾート型の違いとは
- 夜のダイビングの魅力と注意点
- ダイビングの基本ルール「バディシステム」とは?
- ダイビングの前に大切な耳抜きの方法とは?
- ダイビング時の口呼吸のポイント