まず取得したいオープンウォーターダイバーライセンスについて
オープンウォーターダイバーとは?
オープンウォーターダイバーとは、ダイビングに必要な基本的スキルと知識を身につけたダイバーのことで、水深18メートルを目安に潜ることが認められています。
最初に取得するCカードとして認知度が高く、ダイビングを本格的に楽しんでいきたいと考えている方にとって、最初の大きなステップとなる資格です。海中に広がる神秘的な世界を自由に探索しながら、安全にダイビングを行うための技術を身につけられるのが大きな魅力です。
Cカードとは?
Cカードとは、正式には「Certification Card(サーティフィケーションカード)」と呼ばれ、ダイビング団体が講習を修了したダイバーに発行する認定証のことです。自動車免許のように法的効力のある免許ではありませんが、ダイビングの世界では重要存在です。なぜなら、この認定証を持っていないと、器材のレンタルやタンクの購入が難しくなるからです。
違法かどうかというより、器材を手に入れる手段が事実上なくなるため、結局はCカードを取得していないとインストラクターなしでに海に潜るのは実質不可能といえます。
Cカードには有効期限がなく、一度取得してしまえば更新手続きは不要です(プロダイバーを除くケースがほとんどです)。発行元の団体が国際的に認められたものであれば、日本国内だけでなく海外でも使えるので、リゾート地や世界各国のダイビングスポットでファンダイビングに参加できます。海外旅行で壮大な海に潜ってみたいと考えている方にとっては、とても大きなメリットです。
Cカードを所持していることで、基本的な安全管理や器材操作が身についているダイバーだと証明できるので、ダイビングショップやインストラクターからの信頼も得やすくなります。初心者の頃は慣れないことも多いですが、しっかりと講習を修了している安心感があるおかげで、海に潜るたびに新しい発見や冒険を楽しめるようになります。
体験ダイビングとの違い
体験ダイビングは、ライセンスを持っていなくても気軽に海中世界を覗けるプログラムで、旅先で少しダイビングを味わってみたいときにおすすめです。インストラクターが器材のセットや操作を行い、基本的に手が届く範囲での行動になるため、自由に泳ぎ回るというよりは、海の雰囲気を楽しむ“ガイド付き”のイメージが強いかもしれません。潜る水深は浅めで、最大でも12メートル程度が目安です。
実際にはそれより浅い水深で行う場合も多く、潜水時間も30分前後と短めに設定されています。
一方で、オープンウォーターダイバーの資格を取得すると、器材を自分の手で扱い、最大18メートルほどの海へ自力で潜ることが可能になります。
水中での行動範囲が広がるので、洞窟やトンネルのあるポイントを探検したり、ウミウシなど小さな生き物をじっくり観察したりと、海の魅力を深く味わえます。ダイビングショップや仲間と一緒に、ダイビング計画を立てながら潜る行為自体に大きなワクワク感があり、単に海に潜るだけでは終わらない楽しさが広がるのが大きな違いです。
比較項目 | 体験ダイビング | オープンウォーターダイバー |
---|---|---|
潜れる水深 | 最大12m程度(実際は5〜8mが一般的) | 最大18mまで可能 |
器材の操作 | インストラクターがすべて操作 | 自分で器材を扱う |
行動範囲 | インストラクターのすぐそばのみ | 自由に泳ぎ回れる(潜水計画に基づく) |
潜水時間 | 約20〜30分程度 | タンクの残量に応じて長時間潜水可能 |
必要な資格 | 不要(誰でも参加可) | Cカードの取得が必須 |
得られる体験 | 海の雰囲気を気軽に楽しむ | 自由で本格的な海中探索ができる |
対象者 | 初心者・観光目的の人向け | 本格的にダイビングを楽しみたい人向け |
オープンウォーターダイバーでできること
オープンウォーターダイバーを取得すると、体験ダイビングよりも深い水深まで潜れるようになり、バディシステムを活用して自由なダイビングを計画できるようになります。ダイビング器材を自分で操作しながら、国内外のさまざまな海を安全に楽しめるようになる点も大きな魅力です。
最大水深18メートルまで潜れるようになる
体験ダイビングでは比較的浅い海域での潜水が中心ですが、オープンウォーターダイバーを取得すると、水深18メートルを目安に潜れるようになります。深いところへ行けば行くほど海底の地形や生物の種類も増え、水面を見上げたときの開放感や神秘的な光景をいっそう強く感じるようになります。
講習を通じて正しい耳抜きの方法や水中での浮力コントロール、緊急時の対応などを身につけるため、初心者でも安心して深めの海域に挑戦できるようになるのが特徴です。
国内外の多彩なダイビングスポットを自由に楽しめる
オープンウォーターダイバーの認定証(Cカード)を取得すると、国内はもちろん、海外のダイビングショップでもタンクや器材をスムーズにレンタルできます。沖縄や伊豆のような国内の人気スポットに加えて、ハワイやモルディブ、グレートバリアリーフなど世界各地の海でダイビングができるようになるため、旅行先の選択肢も大幅に広がります。海の透明度や出会える生き物は地域によって大きく異なるため、さまざまな海を巡りながらダイビングの魅力をさらに深めることができます。
インストラクターなしでバディと潜れるようになる
オープンウォーターダイバーの資格があれば、必ずしもインストラクターと一緒でなくても潜れるようになります。ただし、完全に単独で潜るのは危険が高いので、ダイビング団体ではバディシステムを採用しています。同等以上のライセンスを持つパートナーと二人一組になり、お互いをフォローし合うことで、安全面を確保しながらダイビングを楽しむ仕組みです。
器材トラブルや体調不良などが起きたときにも、バディ同士でサポートし合えるため、インストラクター不在でも安心して潜ることができます。こうしたスタイルで潜水計画を立てる経験は、自立したダイバーとしてのスキルを磨く上でも大切なステップになります。
オープンウォーターダイバーコースで学ぶ内容と取得の流れ
オープンウォーターダイバーの資格を取得するためには、学科講習、限定水域(プールなど)、海洋実習という三つのステップを順番に踏んでいきます。ダイビングの基礎知識や水中での安全管理を学びながら、実際に海へ潜る準備を進めていくのが特徴です。最終的に申請書類を提出すると、晴れてダイバーの仲間入りができるようになります
①学科講習(海の知識、安全管理など)
まずはダイビングの理論や海の環境に関する知識を身につけます。海中に潜るときには、どうしても危険を伴う場面がありますが、そこで大切なのが学科講習です。潜水病や海洋生物との接し方、器材の構造や使い方などを学ぶことで、安心して海に潜れる土台を作ります。
難しい専門知識ばかりではなく、最終的には選択式のテストを通じてインストラクターと一緒に理解度を確認しながら進められるので、あまり構えすぎずに取り組むことができます。
②限定水域(プールなどでの基礎練習)
学科で覚えた安全管理や器材の使い方を実際に体を動かして練習するのが限定水域での講習です。波や流れの少ないプールや穏やかな浅瀬で行うため、初めてダイビングをする方でも落ち着いて練習できます。
レギュレーターから息が外れた場合の対処や、マスクに水が入ったときの対応など、万一のトラブルを想定したスキルを学びながら、水中での呼吸や姿勢に慣れていきます。ショップの所在地によってはプールで行う場合もあれば、海の浅瀬を使うこともありますが、いずれにしても安心して挑戦できる環境が整っています。
③海洋実習(実際の海でダイビング)
限定水域である程度の練習を終えたら、本格的に海に潜って技術を確認します。学んだスキルを実際の海で応用しながら、中性浮力を保つコツや深度の変化に合わせた耳抜きの方法などを身につけます。魚の群れや色鮮やかなサンゴに触れられる機会でもあるため、ダイビングの楽しさを実感しやすいステップです。
海洋実習を通して水深のある場所でも落ち着いて行動できる力が身につき、インストラクターからOKが出れば、いよいよCカードの申請に進めるようになります。
取得までにかかる日数や費用の目安
講習日数は、通学スタイルや海のある地域での合宿スタイルによって変わります。
都市型ショップを利用する場合は、学科講習と限定水域を平日や週末に数回に分けて行い、海洋実習は別途ツアーとしてまとめて実施することが多いため、数日から一週間ほどかかることがあります。
リゾート地のダイビングショップでは、学科と限定水域、海洋実習を連日まとめて行うことが多く、三日から四日ほどで取得できるケースが一般的です。
費用は地域やショップによって異なりますが、学科講習やプール利用料、海洋実習のボート代などを含めて、おおむね数万円から十万円前後が相場になります。
ライセンスを取ったあとのダイビング計画や予算に合わせて、自分に合った講習スタイルを選ぶとよいでしょう。すべてのステップを終えたときには、晴れてオープンウォーターダイバーとして認定され、これまで以上に広く深い海の世界へ踏み出す準備が整います。
他のライセンスとの違いは?
アドバンスドとの違い
オープンウォーターダイバーを取得すると、水深18メートルまで潜れるようになり、バディ同士でのダイビングも可能になりますが、さらに高度な海の魅力を探求したいときに選ばれるのがアドバンスドオープンウォーターダイバーです。
アドバンスドオープンウォーターダイバーになると、水深30メートルまで潜れるようになり、夜の海を楽しむナイトダイビングなど、より幅広いシチュエーションで潜水できるようになります。
日中とはまったく異なる海の表情を楽しめることから、海の世界の奥深さを実感する機会が増え、ダイビングに対する視野がぐっと広がるのが特徴です。オープンウォーターダイバーの段階でダイビングの楽しさをしっかり味わい、もっと冒険心を満たしたいと思ったときには、アドバンスドオープンウォーターダイバーへのステップアップを考えてみるとよいでしょう。
さらにスキルを広げたい人は?
オープンウォーターダイバーとアドバンスドオープンウォーターダイバー以外にも、レスキューダイバーやダイブマスター、インストラクターなど、さまざまなライセンスの段階があります。
ダイビングを遊びとして楽しむ範囲でいえば、レスキューダイバー以上の資格を持つことで、自分以外のダイバーのトラブルにも適切に対応できるスキルが身につくようになります。水中でパニックを起こしている人を助けたり、水面まで安全に引っ張り上げたりといった練習を積むことで、いざというときの落ち着いた行動が可能になり、ダイビングをより安心して楽しめるようになります。
アドバンスドオープンウォーターダイバーを取得した後には、レスキューダイバーを目指してさらにスキルアップするのも一つの選択肢です。海中での行動により自信を深めたい人や、仲間とのダイビングをいっそう充実させたい人にもおすすめです。レスキューダイバーの先にあるダイブマスターやインストラクターを取得すれば、職業としてダイビングに携わる道も開けてきます。自分のスタイルや目指す方向に合わせて資格を選びながら、レベルアップしていく過程もダイビングの大きな楽しみのひとつです。
まとめ|オープンウォーターダイバーは海の世界への第一歩!
オープンウォーターダイバーは、ダイビングを本格的に始めるうえで必要な知識とスキルを身につけ、水深18mまで潜れるようになる初級ライセンスです。
体験ダイビングよりも自由度が高く、バディシステムを通じて安全に海を楽しむことができます。学科講習や限定水域での練習、海洋実習などを経て無理なく取得できるため、初めての方にもおすすめです。
さらに上のアドバンスド資格を目指してスキルを広げる道もあり、一度取得すれば、世界中のダイビングポイントで忘れられない海中体験を重ねていくことができるでしょう。
ライセンス | 潜水可能水深 | インストラクターの同行 | 潜水スタイル | 特徴・できること |
---|---|---|---|---|
スクーバダイバー | 最大12m | 必要(プロダイバーの同行必須) | 制限あり(自由行動不可) | 基礎スキルのみを学ぶ入門的資格 |
オープンウォーターダイバー | 最大18m | 不要(バディ同士で潜水可能) | 計画潜水/基本的な自由行動可 | 世界中の海でダイビング可能。器材レンタルも可 |
アドバンスドオープンウォーターダイバー | 最大30m | 不要(バディ潜水可) | 中級スキル習得済/ナイト・ディープ対応 | ナイトダイビングや沈船、洞窟などにも挑戦可能 |
レスキューダイバー | 最大30m(アドバンス同等) | 不要 | 自己・他者のトラブル対応スキルあり | 事故予防・応急対応力が強化され、安心感が増す |
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