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アドバンスドオープンウォーターダイバー認定でより自由なダイビングを

アドバンスドオープンウォーターダイバーのライセンスは、潜れるだけの初心者ダイバーが、もっと水中でできることを増やしたいときに取得する資格で、中級者向けの資格と言えます。参加条件をチェックし、自分がやりたいダイビング内容の講習を受け、資格取得を目指しましょう。

アドバンスドオープンウォーターダイバー(AOW)とは

アドバンスドオープンウォーターダイバーとは、スキューバダイビングの資格の1つ。スキューバダイビングの資格は、オープンウォーターダイバー(OWD)、アドバンスドオープンウォーターダイバー(AOW)、スペシャルティ・ダイバー(SP)、レスキュー・ダイバー(RED)の順に上位になっていきます。アドバンスドオープンウォーターダイバーは、ダイビングを始める人が取得するオープンウォーターダイバーの次のランクで、中級者が取得する資格だとされています。

アドバンスドオープンウォーターダイバーを取得すると何ができる?

水深30mまで潜ることができるようになる

アドバンスドオープンウォーターダイバーを取得することで一番、大きく変わってくるのは、潜ることができる水深が18mから30mに変わるという点。地上で考えると18mといえば、マンションの6階部分に相当するのでかなり深いような気がしますが、水深で考えるとそこまで深くはないのです。その理由は、海底に届かないから。

例えば、国内で最もスキューバダイビングが盛んな沖縄で、18mで海底に到達できるエリアはほんのわずか。海底まで行くことができれば、海の底に住んでいる魚を見て楽しむことができるほか、海底に沈んでいる沈没船なども見ることができ、スキューバダイビングを楽しむ幅がグッと広がります。

浮力調整とナビゲーションスキルがアップ

また、アドバンスドオープンウォーターダイバーを取得するためには、「ディープダイブ」と「水中ナビゲーション」の2科目の受講が必須。ディープダイブは、潜水計画を学ぶもので、潜ったり海面に上がってくる時の浮力調整のスキルがアップします。一方、水中ナビゲーションでは、コンパスを使ったり岩やサンゴなどの目標物を基準にして、自分の現在地や目標地点を認識するナビゲーションスキルが向上。これらの能力が身に付くのもアドバンスドオープンウォーターダイバーを取得した人ならではだと言えます。

アドバンスドオープンウォーターダイバーの取得はどんな人におすすめ?

アドバンスドオープンウォーターダイバーは、中級者向けのコースとされているだけあって、初心者の方がすぐに取得するコースではありません。ある程度の経験を積んで、現在のスキューバダイビングでは物足りなくなった人が取得を目指すコースだと言えます。まずはしっかりと基礎を身につけることから始めましょう。

アドバンスドオープンウォーターダイバーのコース参加条件や受講内容

PADIとSSIでの参加条件

スキューバダイビング

アドバンスドオープンウォーターダイバーのコースの参加条件は、オープンウォーターダイバーや同等の資格を保有している人に限られています。

PADIの場合は12歳以上、SSIの場合は15歳以上が参加可能です。ただし、アドベンチャー・ダイブ(各講習)では年齢制限がそれ以上に定められているものもあるので注意しましょう。資格を取得するには、PADIの場合は9回のダイビング経験が、SSIの場合は24回のダイビング経験が必要です。

受講内容はほぼ同じでも受講数は指導団体による

アドバンスドオープンウォーターダイバーのコースでは、各ダイブの内容を学び、技術を身に付けます。追加するダイブの種類は、PADIであればアドベンチャー・ダイブの中から5種類、SSIであればスペシャリティーコースの中から3種類です。

2日に分けて行われる実習での講義内容

実習は2日間に設定されているのが基本的です。1日目には、ナビゲーションや中性浮力の仕方、魚の見分け方など簡単な講義から入り、2日目はディープダイブやボートダイブなど、特殊なダイブ方法について学びます。

講義が終了したら、ライセンス手続きをして解散です。なお、学科講習は自宅で受けるので、現地では課題の復習程度のみという場合が多くなります。

アドベンチャー・ダイブ(各講習)の種類と内容

ここではPADIの講習内容を記しますが、SSIの内容もほぼ同じです。名称が違っていたり、サンゴの保全修復、リアクトライト(応急処置と救急法)などSSIのみの講習もありますが、各ダイブ関係に関しては、基本的に共通の内容となっています。

水中ナビゲーション

コンパスや自然の目標物を確認しながら移動するナビゲーションを学ぶ講習です。海の中で目的の場所に正確にたどり着くためのもので、もし位置がわからなくなっても落ち着いた行動が取れるようになります。

水中ナチュラリスト

水の中の生き物と接するとき、傷つけたり行動を妨げたりしないようにするためのテクニックを身に着ける講習です。自然環境を保護し、水中生物を観察するために必要なノウハウになります。

カバーン

カバーン(水中洞窟で光が差し込んでいる範囲)ダイビングをするために必要な知識と技術を身に付けます。適切な機材が使用できるようになるほか、閉鎖された光の少ない環境下でも危険のないよう行動できるようになるでしょう。

ボート

ボートからダイブできるようにするための講習です。ボートからのエントリー方法と、再びボートに戻るためのエキジット方法を、ボートの種類に応じて身に付けられます。

レック

沈んでいる船の周りで、安全にダイビングを行うための講習です。沈船にはそこに住み着いている魚やサンゴを観察できたり、遺跡を見るようなロマンを感じることができます。

ドライスーツ

ドライスーツの脱着方法や、バルブの操作、エアコントロール、スーツのメンテナンス方法の仕方などを学びます。ドライスーツは秋から春にかけて活躍するスーツです(日本の海の場合)。

サーチ&リカバリー

水の中でナイフなどを落としてしまったときの探し方と、落とした物を水面に引き上げる方法を学ぶ講習です。

ダイブ・アゲインスト・デブリー (AWARE)

海を保護するための活動の一環として、海洋ゴミの回収をするためのスキルや報告の仕方を身に付けられます。

ドリフト

ドリフトダイビングは海の流れをうまく利用して楽しむ方法です。海底が落ち込んでいるところやリーフの切れ目、水道口などに発生する流れを利用しながら、安全にダイビングをするためのノウハウが得られます。

サメの保護(AWARE)

サメが住み着く環境を理解し、サメに悪い影響を与えないようにするためにはどうすればいいのかを考える講習です。

フルフェイス・マスク

マスクと呼吸器が一体になっていて、鼻からの呼吸もできるフルフェイス・マスクの安全な使用方法を学ぶ講習です。

リブリーザー

リブリーザーは、深く長く潜ることのできる循環型の呼吸装置で、水中撮影の際などによく使用されています。その使用方法を学ぶ講習です。

ディープ

深さ18m以上の水中に潜るために必要な知識を学び、ダイビング計画の立て方や実行の仕方を身に付けます。

アルティチュード(高所)

海抜300m以上の高所でダイビングするためのテクニックを学びます。海だけではなく、山の中の湖に潜りたい人に必要な講習です。

ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー

ピークパフォーマンス(中性浮力)とは、水中で浮きもせず沈みもせずにいることです。呼吸法やウェイト調整方法を学び、安全停止ができるよう浮力をコントロールする力が身に付きます。

デジタル・アンダーウォーター・イメージング

水中という特殊な環境下でデジタルカメラを使い撮影する技術を身に付けます。撮影だけではなく、編集ソフトでの写真加工方法を学ぶことも可能です。

ナイト

夜の海に潜るためのナビゲーション方法、水中ライトの使い方、バディとのコミュニケーション方法などを身に付けます。

ダイバー・プロパルジョン・ビークル

水中スクーターを使用するために必要な操作方法、注意点、メンテナンス方法などを学ぶ講習です。

魚の見分け方(AWARE)

多種多様な魚を上手く見分けるための方法を学ぶことで、水中での観察力や調査力を上げることができます。

ディレイド・サーフェス・マーカー・ブイ

緊急用に使う機材サーフェス・マーカー・ブイについての講習です。水面で膨らませることで自分が浮上する位置を知らせることができます。浮上する前に水中で膨らませ、自分の居場所を知らせることのできるタイプが、ディレイドになります。

エンリッチド・エア・ダイブ

時間に余裕をもってダイビングしたいとき、空気よりも酸素の割合を高めたエンリッチド・エアを使用します。特殊な気体を安全に使いこなすためのノウハウを学べます。

サイドマウント

背中にではなく体の脇にタンクをつけてダイビングをする方法を身に付けます。

アイス

北海道の知床半島など、流氷がある海で潜るダイビングがアイスダイビングです。防寒対策や、特殊な外気温と水温条件に適したダイビング方法を学べます。

セルフ・リライアント

バディとではなく単独でダイビングするための技術を身に着けるための講習です。

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