ダイビング初心者がライセンスを取得するまでの流れ
広大な海に潜り自然に触れる、それは普通に生活しているだけでは絶対にできない貴重な体験です。海の美しい景観や海中生物との触れ合い、他のダイバーとの出会い……これらは、すべてダイビングを経験しなければ手に入れられない宝物。
しかし、ダイビングを楽しむためにはライセンスの取得が必須です。ダイビング初心者にとっては、不安に思うことも多いに違いありません。
そこで、今回は、ダイビング初心者がライセンスを取得するまでの流れをご説明したいと思います。
ライセンスの取得はスクールで行う方法が一般的
ダイバーになるためには、「Cカード」と呼ばれるダイビングライセンスを取得する必要があります。
ライセンスの取得は、ダイビングスクールや海外のリゾート地などにあるダイビングセンターなどで行うこともできますが、ライセンス取得後のフォローの有無を考えると、ダイビングスクールで取得する方法が一般的です。
ライセンス取得にはある程度のお金と時間が必要
ライセンス取得に必要な費用はスクールにもよりますが、大体6万円前後が相場だといわれています。 Cカード申請費用の他に、講習代や機材のレンタル代、教材費などがかかるため、ある程度のお金は必要です。
また、ライセンス取得までには、4日間ほどかかることを覚えておきましょう。
ダイビング初心者がライセンスを取得するには講習が必須
Cカードはいきなり申請できるものではありません。まず、スクールで講習を受ける必要があります。講習は一般的に、学科講習(1日)→プール実習・限定水域講習(1日)→海洋実習(2日)といった流れで進んでいきます。
また、コースによっては、体験ダイビングを始めに行うコースもあります。 ダイビング自体が初めてという方は、体験ダイビングからスタートすると講習のイメージがしやすくなるでしょう。不安な方は無料お試しレッスンや説明会に参加することをおすすめします。
学科講習で知識を学ぶ
講習の始めは「学科講習」です。スキューバダイビングの基礎について学ぶために必要なもので、水中と陸上との違いや身体に起こる変化、器材の使い方、安全のためのルールといった内容を学びます。講習の最後に筆記試験があり、正解率が75%以上という合格基準を設けている所が多いです。インストラクターの話をしっかり聞いていれば簡単に解ける問題ですので、難易度はそれほど高くありません。
プール実習で水や器材に慣れる
プールや浅瀬など限定された水の中で行う講習が「プール実習」になります。器材の正しい装着方法や使い方を学び、浅い場所で水に慣れていきます。基本的な泳ぎ方に慣れたら、徐々に深い所に移動し、耳抜きの仕方や中性浮力、浮上などダイビングのスキルを身に着けます。水深3m~5m程度の場所で行うため安心です。
海洋実習で実践する
「海洋実習」では、いよいよ海に潜ります。インストラクターの指示に従い、プール実習で学んだスキルを繰り返し実践する、といった内容です。水深は5~18mと、プール実習に比べて深くなります。 海洋実習が終わると仮カードが発行され、その2~3週間後にCカードが取得できます。
以上が、ダイビング初心者がライセンスを取得するまでの流れです。
Cカードを手に入れるまでには大変なこともあるでしょう。しかし、念願のダイバーデビューを果たした時には、感動とともに「もっと海を楽しみたい!」という思いが溢れているに違いありません。
コツが分かればダイビングで潜りやすくなる
ダイビング初心者にとって、上手に潜るのはとても難しいですよね。水中でバランスが取れない、仰向けにひっくり返ってしまう、思い通りに泳げずインストラクターにずっと引っ張ってもらっていた。そんな経験ありませんか?
背中に約13キロもあるダイビング器材と腰に3キロの重りを装着した状態では、バランスを維持する事はとても難しいのです。そこで、どうすれば初心者でもうまく潜ることができるのか、ちょっとしたコツを紹介します。
水面でバランスをキープするコツ
背中側が重いので、水面で後ろに倒れて両足が前に浮き上がり、仰向けになる初心者も多いでしょう。そうなると背中から水中に沈むのではという恐怖心から、ロープにしがみ付いて更にバランスを崩してしまうという悪循環が生じます。コツとして
- 体の力を抜く
- ロープを両手で持ち、両足を斜め後ろに伸ばしてうつぶせ気味の姿勢を意識する
- ゆっくりと顔を水面につける
で、焦らず実践してみてください。お腹と手のひらや足の甲が下になるように、床で腕立て伏せをするような姿勢を保ちバランスを維持しましょう。
水中に潜っていく時のコツ
水面でバランスをキープできたら、次は潜降です。
- 立ち姿勢を意識し、うつぶせにならない
- 激しく立ち泳ぎをしない
うつぶせになると水の抵抗を全身で受けるので体が沈まず、無理に下へ潜ろうとするとバランスを崩してしまいます。なので、潜降時は立ち姿勢を意識して、両足を真下か斜め後ろの位置を保つのがコツです。
また、激しく立ち泳ぎをしても海底まで沈むことができず、力尽きて水面に浮上してしまいます。足は極力動かさずに少し前かがみの姿勢を保ち、両足は真下か斜め後ろに伸ばすようにしましょう。
水中で動くためのコツ
海底まで潜降してみましょう。
- 腕立て伏せをしているような姿勢を維持
- 身体の力を抜く
- 肺の中の空気を全部吐き出す
- タンクが背中の真ん中に来るようバランスを取る
- 下を見ず前を向く
しっかりと肺の中の空気を吐くと体の浮力がなくなり、体が自然と水中に沈みます。ダイビング中バランスを維持するためには呼吸法を正しく身に着けることがコツです。タンクの左右のバランスが崩れそうだとわかったら、早めに両脇を締めて背中のタンクを反対側へと移動<させましょう。
バランスが取れたら、次は移動です。
- 腕立て伏せをしているような姿勢を維持
- 両手は左右対称の位置に
- 肺の中の空気を全部吐き出す
- タンクが背中の真ん中に来るようバランスを取る
- ゆっくりと足を動かす
タンクがズレないように左右のバランスを保ちつつ、両足を後ろに伸ばし、ゆっくりとバタ足をしてみましょう。激しくバタ足をすると立ち姿勢になり、水面に浮上してしまいます。泳げないと思ったら両手を肩幅に広げ、海底に掴まりながらハイハイをする要領で進むのがコツです。
ダイビング始め方・ライセンス取得に関するFAQ
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Q1. ダイビングを始めるにはどのような方法がありますか?
ダイビングを始める方法は大きく分けて2つあります。
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体験ダイビング(ライセンス不要)
- インストラクターと一緒に気軽に楽しめる方法です
- ライセンスなしで10〜12メートル程度の深さまで潜れます
- 初めての方や、ライセンス取得前にダイビングを体験してみたい方におすすめです
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ライセンス(Cカード)を取得して始める
- 正式にダイビングを続けていきたい方向けです
- 世界中の海で自由度の高いダイビングが楽しめるようになります
- 最初は「オープンウォーターダイバー」というライセンスを取得します
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Q2. ダイビングを始める前に準備すべきものは何ですか?
体験ダイビングやライセンス取得講習の段階では、ほとんどの器材はショップでレンタルできるため、自分で準備するものは最小限で大丈夫です。
必須の持ち物
- 水着
- タオル
- ビーチサンダル
- 飲み物(水分補給用)
あると便利なもの
- ラッシュガード(日焼け防止と擦り傷防止)
- 日焼け止め(リーフセーフタイプが環境に優しい)
- 防水バッグ(貴重品やスマートフォンを濡らさないため)
- 酔い止め薬(船酔いが心配な方)
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Q3. 泳げなくてもダイビングはできますか?
はい、泳げない方でもダイビングは楽しめます。ダイビングでは浮力調整装置(BCD)を使用するため、水中で浮き沈みをコントロールできます。また、足にはフィン(足ひれ)を装着するため、少しの力で進むことができます。
ただし、水に対する恐怖心が強い方は、まず体験ダイビングから始めて、徐々に水に慣れていくことをおすすめします。
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Q4. ダイビングライセンスの取得費用はどれくらいですか?
一般的な価格帯:5万円〜8万円
費用の内訳には以下が含まれます:
- 講習料金(学科講習、プール講習、海洋実習の指導料)
- 海洋実習費(施設使用料、入海料など)
- 教材費
- 器材レンタル代
- 保険代
- ライセンス(Cカード)発行費
- 試験費用
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Q5. ライセンス取得にはどのくらいの期間がかかりますか?
一般的には3〜4日間が標準的な講習期間です。
講習の流れ
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学科講習(半日〜1日)
- ダイビングの基礎知識を学びます
- オンライン学習も可能な場合があります
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プール講習(1日)
- 安全な環境で基本スキルを練習します
- 器材の使い方や緊急時の対処法を学びます
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海洋実習(2日)
- 実際の海で4回のダイビングを行います
- プールで学んだスキルを実践します
短期集中コースでは最短2.5日〜3日で取得できる場合もありますが、しっかりとスキルを身につけるためには、余裕を持ったスケジュールがおすすめです。
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Q6. ダイビングを始める際の注意点は何ですか?
安全面の注意点
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信頼できるショップ選び
- 指導団体の認定を受けているショップを選ぶ
- 少人数制で丁寧な指導を行っているか確認する
- 料金だけでなく、講習内容や安全管理体制を重視する
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体調管理
- 前日の飲酒は控える
- 十分な睡眠をとる
- 風邪など体調不良時は無理をしない
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ダイビング後の注意
- ダイビング後18〜24時間は飛行機に搭乗できません
- 激しい運動や飲酒は控える
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保険の確認
- ダイビング保険への加入を検討する
- 既存の保険でダイビングがカバーされているか確認する
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Q7. ダイビングの費用を抑える方法はありますか?
初期費用を抑える方法
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キャンペーン時期を狙う
- オフシーズン(12月〜2月)は料金が安くなることが多いです
- 早割や学割を利用する
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グループ割引を利用
- 友人と一緒に申し込むと割引になる場合があります
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器材は徐々に揃える
- 最初はレンタルを利用し、必要に応じて少しずつ購入する
- 中古品も検討する(ただし安全性の確認は必須)
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都市型ショップを利用
- リゾート地より都市部のショップの方が講習費用が安い傾向があります
- プール講習は都市部で済ませ、海洋実習は日帰りで行ける場所を選ぶ
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- ライセンスで世界中の海が遊びのフィールドに!おすすめダイビングスクール
- 持ってないと潜れない?ダイビングライセンス(Cカード)とは
- アドバンスドオープンウォーターダイバー認定でより自由なダイビングを
- 費用相場と期間
- 更新・紛失・再発行
- ダイビングライセンス取得で後悔しないために
- まず取得したいオープンウォーターダイバーライセンスについて
- ライセンスの種類
- ダイビングライセンスを取得するメリット&体験ダイビングとの違い
- ダイビングにお勧め!神奈川県の海とライセンスが取れるスクール
- ダイビングインストラクターがもらえる給料はいくら?
- ダイビングライセンスはいらない?ライセンスを取得する方法は
- 取得できる年齢
- 東京で最短でダイビングライセンスは何日でとれる?