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ダイビング中の迷子「ロスト」の対策

ダイビング中のロストとは、水面もしくは水中でチームやバディとはぐれ、迷子になってしまうことです。ロストになると焦ってしまいますが、陸上のように携帯で連絡をして…ということはできません。まずはロストにならないように気を付けながら、もしもロストになってしまっても慌てずに対応できるように対処法を学びましょう。

ダイビングでロストになる原因

水面での浮力不足・移動

エントリー時、浮力の確保がしっかりとできていないと、水面移動が困難になって沈んでいきます。海に入るエントリー口と潜降する場所が異なってしまい、本来潜る場所と異なる場所から潜降したことでロストを引き起こします。

また水面移動によってもロストを招きます。フィンキックが得意な人・苦手な人、体力がある人・ない人では個々のスキルに差が出て、同じように移動しているつもりでもついていけない、ついてきていない…というような現象が起こってしまうでしょう。

視界不良

潜ってからのロストの原因となるのは、視界不良です。雨の日、ナイトダイビングなどで暗い状態のときはもちろん、水中が濁っている場合も視界が悪くなりがちです。春先は砂だけでなく海藻にも気を付けましょう。

ロストになった場合の対処法

その場で止まって1分間数える

水中でロストになったら、まずはその場で一度活動を停止します。落ち着いて今の状況を理解し、しっかりと深呼吸して呼吸を整えましょう。そして1分間を数えながら周囲を見渡し、バディやチームのメンバーを探してください。

この際、泳いで探そうとするのは危険です。泳いで探すのは想像以上に大変で、一度泳いでしまうとまた同じ場所に戻ってくるのは困難です。急いで探そうとせず、その場で止まってあたりを見渡す、という方法で探しましょう。

合流できなければ水面に浮上する

水中で合流ができなければ、1分経過後に水面へ浮上しましょう。1分間に18メートルを超えない速度を保ち、決して急浮上しないように気を付けてください。

そして水面まで無事に浮上出来たら、浮力を確保して合流します。

何よりも焦りは禁物

ロストになってしまった…と気づいたとき、急激に不安に襲われるものです。焦って浮上しようとして息を止めてしまう、闇雲に探してエア切れを起こすなど…ロストによって他のトラブルを引き起こす可能性があります。

水面に浮上して浮力確保ができれば、ひとまず大事故にはなりません。まずは焦らないこと、落ち着いて冷静になることが大切です。

自分勝手な行動はしない

ロストをしたときに他のチームを見つけ、そのままついていってしまうという行為は絶対にしてはいけません。また、ロストしたからと自力でエキジットしてしまうのもNGです。

チームはロストした人がいるとなると、捜索をします。見つからない…となると大騒ぎになり、海上保安庁などに連絡がいくこともあるでしょう。自分勝手な行動で周りに迷惑をかけることがないように、正しい対処法を知っておいてください。

ロストを予防する方法

方向がわかりやすい場所で潜る

ガイドロープがある場合は、必ずガイドロープ沿いに潜りましょう。一瞬見えなくなってしまっても、少し引き返せば合流ができます。

バディとしっかり連携をとる

バディは、命を共にする相手といってもいいほどです。お互いを気にし合いながら、ロストすることがないように周囲に目を配りましょう。ダイビング中に写真を撮るときも、一緒に撮るのではなくどちらかが撮影している間はもう1人がきちんと周囲をチェックする、などしながらロストしないような工夫が必要です。

ライトを使用する

透明度が悪い場合、人影は見えなくてもライトの光は届きやすいです。先頭のバディと最後尾のバディがライトを持ち、きちんと列をなしてライトとライトの間で活動することを意識するだけでロストは防げます。

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