スクーバダイビング
スクーバダイビングは日本でも興味を持っている人が多く、日本国内外の海で楽しむ人も増えています。マリンスポーツとしてはハードルが高そうに感じる人もいるかもしれませんが、実際に体験して夢中になる人も多いようです。ダイビングを楽しみたい人に、スクーバダイビングの基本的な知識を紹介します。
スクーバダイビングとは
スクーバダイビングは、呼吸をする器材を使いながら海に潜るマリンスポーツの一種です。「スクーバ」とは、英語で「自給式水中呼吸装置」の頭文字から取った名前であり、「スキューバダイビング」とよぶこともあります。呼吸をするための器材があることで、海の中でも息をしながら活動が可能です。水中生物を眺め、深い海の中の神秘的な世界をゆっくりと楽しめるでしょう。一方、海の中という環境で器材に依存して行うため、スクーバダイビングを行う際には器材の取り扱いや安全に楽しむための知識、環境への知識などを学ぶ必要があります。また座学だけでなく、実際にプールや海での実習も必要です。最終的にはそれぞれのレベルに合ったライセンスを取得し、スクーバダイビングを楽しめるようになります。
スクーバダイビングに必要な道具
BCD
BCDは、スキューバダイビングで使用するジャケットのようなものです。浮力を調節するためのもので、浮力コントロール装置の頭文字からBCDとよばれています。ジャケットにはクリップやポケット類の装備も充実しており、そのほかの器材をまとめてすっきり持ち運ぶのにも有能です。ボタン操作を行って、浮力をコントロールします。
レギュレーター
レギュレーターは空気を吸うための器材で、自分が口に加える道具となります。呼吸のためのメインとなる器材であり、違和感のない呼吸を確保して快適に潜るために欠かせない器具です。同じ呼吸感を維持するためには、自分専用のレギュレーターを持つと良いでしょう。
ダイブコンピューター
ダイブコンピューターは、スクーバダイビングを行う際に重要な情報を得るための機材です。現在時刻をはじめ、水中にいられる時間や経過時間、水温、深度などの情報を知ることができるハイテク機器で、これにより安全なダイビングを実現。ゲージに組み込まれたタイプやウォッチタイプなどのダイブコンピューターがあります。
スクーバダイビングに必要な技術
浮力の制御
スクーバダイビングを行う際に必要となるテクニックとして、浮力の制御があります。浮いたり沈んだりといったコントロールをすることで、水中でのスムーズな活動を可能にします。浮力のコントロールは、呼吸を調整し肺に空気をいっぱいにして浮く、空気を抜き沈むという原理に基づいて行うもの。何もせずに浮いているのはプラス浮力、水底で浮力調整具に給気しないと浮かない状態をマイナス浮力、浮きも沈みもしない状態を中性浮力です。ウェットスーツを着用した場合にはウェイトをつけて潜水します。
圧平均
圧平均、圧均衡は、水圧に応じて圧力を調整するテクニックのことを言います。海の中では水の深さによって水圧が変わり、水圧に応じて圧力を調整しないと肺や耳の中、頭部などの空間がある部分に痛みや、場合によっては大きな障害が起こることがあるのです。そのため、いわゆる「耳抜き」をしたり、呼吸に注意をしたりして安全を守ります。肺の中の圧力は呼吸によって調節されるため、短時間でも呼吸を止めることはできません。
スクーバダイビングの日程やかかる費用
スクーバダイビングを実際にやりたいと考えたとき、ダイビングスクールに入ることで基礎を学ぶことができます。スクーバダイビングを学び、ライセンスを取るためにかかる金額は、海の近くではない都市型スクールの場合に6~8万円、リゾートのショップなどで入れば3万円程度が目安です。
講習やテキスト、プール利用料や器具のレンタル、ライセンス取得費などが費用に含まれていますが、それ以外に海への移動や滞在費などが別途かかることもあります。日程としては学科に1日とプールでの実習1日、海での実習2日が基本的なコースです。
スクーバダイビングはこんな人におすすめ
スクーバダイビングは、最初にいろいろな知識や実習、それに伴う費用や準備がかかりますが、基本的には幅広い人が楽しめるスポーツです。ダイビングの基本条件として、耳抜きさえできれば問題はなく、運動神経や泳ぎのテクニック、年齢の若さなども必要ありません。体力に自信がなくても、器材を選んで水中に入れば意外にも快適に潜れるようになります。50代以上でもスクーバダイビングを楽しんでいる人はいますし、スクールでは違った境遇の人たちと仲良くなれる楽しみもあるでしょう。